こんにちは。大崎シティデンタルクリニック、歯科医師の山口です。
前回は一般的なホワイトニング法についてお伝えしましたが、その対象は「神経がある歯」に限られます。しかし神経がない、死んでしまった歯の変色が審美的な問題となるケースが多々あります。
今回お伝えするのはそのような「神経がない歯」を対象としたホワイトニングで、ウォーキングブリーチ法と呼ばれます。
ウォーキングブリーチ法の適応症
外傷により神経が死んでしまった歯
深い虫歯の治療後に神経が死んでしまった歯
根の治療後の歯
ウォーキングブリーチ法の禁忌症
銀などの金属による変色歯
大きな修復がされた歯(補修された箇所には効果がありません)
ウォーキングブリーチ法の注意点
適切な根の治療がされていないと、使用薬剤が歯や周りの組織に悪影響を及ぼすことがあります。そのためレントゲンを撮って審査を行い、原則として根の治療をやり直してから行います。
一般的なホワイトニングとウォーキングブリーチ法(それに伴う根の治療)は並行して行うことができます。ホワイトニングで色味的に取り残された患歯をウォーキングブリーチ法で明るくして合わせていきます。
ウォーキングブリーチ法は確実に一度で希望の明るさになるわけではありません。2~3回行うことが多いと思います。また経時的に色味が戻っていき、改めて処置が必要となる可能性があります。
ウォーキングブリーチ法の費用
当院では一歯につき一回10,000円(+税)で行っています。
かぶせものやラミネートベニアなどと比べ、ホワイトニングで得られる白さは比較的ナチュラルなものです。経時的な色味の後戻りもありますし、歯の形態を整えることもできません。
しかし削ることがない(ウォーキングブリーチ法は歯の裏側に穴を開けますが)ことや治療回数が少ないなど、メリットも多くあります。
患者さん個々人に合わせた提案をできればと思いますので、色味が気になる方はスタッフまでご相談ください。
皆様の口腔健康の一助になれば幸いです。
大崎シティデンタルクリニック歯科医師 山口