こんにちは。大崎シティデンタルクリニック、歯科医師の山口です。
今回は歯科におけるフッ素の効果についてお伝えしたいと思います。
フッ素は天然元素の一つで、歯科で言われるフッ素は一般にフッ化物(フッ素がイオンの状態で含まれる無機化合物)のことを指します。
フッ化物は歯において、以下の効果を示すことが知られています。
1. フルオロアパタイトの生成
歯の表層であるエナメル質はハイドロキシアパタイトに類似した構造をしていますが、その結晶は不全であり、エナメル質の溶解性を高めています。フッ化物はその結晶に入り込み耐酸性の高いフルオロアパタイトを生成し、歯質を強化します。
2. 結晶性の向上
歯の形成期にフッ化物を摂取することで、ハイドロキシアパタイトの結晶構造が高まり、歯質が強化されます。
3. 再石灰化の亢進
初期虫歯の箇所の再石灰化を促進し、虫歯の進行を止めます。穴が開いてない虫歯の場合には治癒に向かうことも期待されます。
4. 細菌・酵素作用の抑制
歯垢中の虫歯菌に作用し酵素活性を阻害することで酸産生を抑制し、虫歯になりにくくします。
当院では必ず初診時に歯磨き指導を行っておりますが、その際にフッ化物の話もお伝えしています。
また2回1セット3000円にて高濃度フッ化物歯面塗布も行っております。(主にフルオロアパタイト形成と結晶性の向上を目的としたものです。) ご希望の方はご来院時にスタッフまでお声掛けください。
皆様のお口の健康の一助となれば幸いです。
大崎シティデンタルクリニック 歯科医師 山口