本日はダイレクトボンディングと呼ばれる治療のお話。
この方は40代の女性。右上の被せものが取れてしまった、とのことで
来院されました。しかし、この歯は根が割れており保存ができないので
残念ながら抜歯し、最終的にインプラント治療を選択されました。
その前処置の一つとして周辺の歯の虫歯治療を行いました。
一枚目の写真に歯の側面と上の面に焦げ茶に変色した虫歯が
写っています。
今回はダイレクトボンディングと呼ばれる優れた材料での治療法を
選択しました。
これは従来の保険診療で使用できる樹脂(プラスチック)よりも
耐摩耗性、耐食性に優れた材料で、より長くお口の中で安全に機能
させることができる方法です。
二枚目の写真は、虫歯を取り除き新しい材料を接着する前の表面処理を
しているところです。
まわりの青いシート状のものは「ラバーダム」と呼ばれるもので、
材料を接着するところを唾液や呼吸する息に含まれる、汚れや湿気から
効果的に遮断する方法です。
古くからある方法ですが、操作がやや猥雑なため敬遠されることが多いです。
しかし、確実な歯と材料の接着を得るには必須となります。
細菌や湿気からの汚染を防ぐことで二次的な虫歯や材料の脱落を
より高い確率で防ぐことができます。
三枚目の写真は、材料を充填し噛み合わせの調整まで済ませたところです。
この後材料が、完全にその内部で化学反応を終えるまで24時間以上待ち、
最終的な研磨をして終わりになります。
麻酔の開始から処置の完了まで約60分。時間はかかりますが、保険診療では
得られない予知性の高い処置を行うことで、その隣にも安全に
インプラント治療を行うことが出来ます。
大崎シティデンタルクリニックでは機能と美しさを回復する審美治療にも
力を入れております。ご興味のある方はぜひお問い合わせください。